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民法改正を機に我妻榮「民法案内7債権総論上」を読む1

約120年ぶりの債権法改正ということで,我妻先生の「民法案内7債権総論上」を読み直してみよう。改正内容との比較にも役に立つであろう。

以下 序章 債権法 より引用

債権とは,他人に対して一定の行為ないし給付を要求する権利をいう。貸金の返還,銀行預金の返還請求,交通事故にあった場合の損害賠償の請求などである。

債権は,人に対する権利という意味で対人性を有する。

債権の平等性が認められる

債権についても原則として譲渡性があるが(466条1項本文),債権の性質による制限(同条第1項但書)や特約による制限(同条2項)が認められる。債権についても一定限度で不可侵性が認められる。

国際取引法の分野で統一性の動きがある。(ウィーン売買条約CISG[国際物品売買契約に関する国際連合条約]など)。

平成18年秋法務省の法制審議会の審議の叩き台を作るための「民法(債権法)改正検討委員会」が組織され,改正作業は進行中である

改正までにほぼ10年かかったことになる。

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民法改正案が可決

約120年ぶりの債権法改正。法定利率が現在の5%から3%に引き下げ。3年ごとに1%刻みで見直す変動制を導入。「約款」に関する規定も新設。買い手の利益を一方的に害すると認められたものは無効。連帯保証制度も見直し。中小零細企業への融資で親族ら第三者が個人で保証人になる場合,公証人が意思を確認しなければ無効。


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